禁じられたコックリさん
都内の大学に通う美咲(みさき)は、ある日、サークルの友人たちと肝試しをすることになった。場所は大学の旧校舎。すでに廃墟となって久しく、取り壊し予定だったが、なぜか工事は何度も中断されていた。
「どうせなら『コックリさん』をやってみようよ」
そう提案したのは、オカルト好きの翔太(しょうた)だった。美咲は少し気が進まなかったが、他の友人たちも面白がり、結局やることに決まった。
旧校舎の一室に入ると、埃っぽい空気が鼻についた。誰もいないはずなのに、どこかで微かに息遣いが聞こえるような気がする。翔太が持ってきた紙に「あ」「い」「う」「え」「お」から始まる五十音と、「はい」「いいえ」「鳥居」の文字を書き、10円玉を中央に置いた。
「コックリさん、コックリさん、おいでください——」
儀式を始めると、部屋の空気がぐっと冷たくなった。友人たちは笑っていたが、美咲だけは異様な胸騒ぎを覚えていた。
すると、10円玉がゆっくりと動き出した。
「うわ、本当に動いた!」
驚きながらも、皆は次々と質問を投げかける。
「俺たちの中で、最初に死ぬのは誰?」
冗談のつもりだった。しかし、10円玉はすぐに動き、「み」「さ」「き」と、美咲の名前を指し示した。
「やめようよ……」
美咲は怖くなったが、翔太が笑いながら続けた。
「どうやって死ぬの?」
すると、10円玉はすぐに「の」「ろ」「わ」「れ」「る」と動いた。
「呪われる……?」
その瞬間、電気も通っていないはずの部屋の蛍光灯がチカチカと明滅し、バタンッと背後のドアが閉まった。美咲は悲鳴を上げた。
「もうやめる! 鳥居に戻さなきゃ!」
慌てて10円玉を鳥居に戻そうとしたが、指がびくとも動かない。それどころか、何か目に見えない力が美咲の体を押さえつけているようだった。
「……助けて……」
そうつぶやいた瞬間、誰かの冷たい手が美咲の肩を掴んだ。
次の瞬間、彼女は意識を失った。
消えた友人たち
気がつくと、美咲は病院のベッドにいた。母親が泣きながら手を握っている。
「……みんなは?」
母親は青ざめた顔で首を横に振った。
「あなた一人しか見つからなかったのよ」
翔太をはじめ、肝試しに参加した友人たちは、誰一人として見つかっていないらしい。警察の捜索でも、旧校舎に人の気配はなく、彼らがそこにいた証拠すらなかった。
あんまりだ
全然寄っゆう
おもろ
怖い😱
おもしろーい!
こっわw